最後のプレゼント

最後のプレゼント

2019年12月20日 カテゴリー:ブログ,似顔絵

こんにちは。スタッフ結衣です。

突然ですが、実は数か月前に身内を亡くしました。

 

私が最後にしてあげられたのってなんだっただろう?って思っています。

 

最後は一番大好きなエビを少しだけ食べられた。

帰りたかったおうちにも少しだけど帰ることができた。

調子が良かった時に、会いたい人にも会いに行けた。

でも、金婚式にはあと少し、届かなかった。

 

似顔絵屋さんで働いていて、似顔絵で喜んでくださるお客さまをたくさん見てきて。

実は私も少しだけ絵を描いたりしているので、金婚式にはちょっとがんばって似顔絵を描いてみようかな?

孫ズに囲まれたのとか、プレゼントしたら喜んでくれるんじゃない?

そんなことをあれこれ考えていたけど、結局、描き始める前にいなくなってしまいました。

 

最近は、お客さまから金婚式のご依頼があると、

「こんな風に金婚式をみんなでお祝いできるって素敵だな。」

「こうやってお祝いしてあげようって思うのって素晴らしいな。」

そう思う反面、ただただ「お祝いできる」ということがうらやましいという気持ちが正直、少なからずあります。

 

以前、「母がいなくなってからの母の日は、お祝いできる人を羨ましく思ったり、さみしい気持ちになる日になった」っていうのを読んだことがあって、まさにそんな気持ちだなぁと。

 

母の日や父の日、敬老の日や長寿のお祝い。
お誕生日や結婚記念日。

 

いろんなイベントが、大切な誰かを亡くした後は、お祝い出来る人をうらやましく思うような、すこしさみしい日になってしまうのかもしれません。

 

最後のプレゼントが似顔絵だった。

 

お葬式が終わった後、ぼんやりと、にがおえ市場でそんな話をお聞ききした事があったなぁと思い出しました。

 

あまり具合の良くないお父さまを元気づけるためにと、特急制作で結婚49年目のお祝いの似顔絵を注文してくださったお客さま。
結局、日付指定された日にお届けすることはできたのですが、お父さまは似顔絵が届いたその日の朝にお亡くなりになって…
似顔絵はお父さまに天国まで持って行ってもらおうと棺の中に一緒に入れられたそうです。

真希菜のサンプル

似顔絵作家:真希菜

 

また、闘病中のお父さまへの、もしかしたら最後になるかもしれないクリスマスプレゼントに、家族の温かさの伝わる優しい似顔絵を感謝の言葉とともに贈りたいというお客さまも。
癌と闘うようなメッセージはいらないので、ただただ愛のあふれる似顔絵をお願いします、と。

COSMOSのサンプル

似顔絵作家:COSMOS

 

入院しているおばあちゃんに、長寿のお祝いの似顔絵をプレゼントしたら、「これは誰々かい?これは…」と一緒に描かれたお孫さんたちを指さしながら嬉しそうに笑ってたけど、結局あれがおばあちゃんへの最後のプレゼントになりましたというお客さま。

 

家族が余命宣告をうけて、何かしてあげたいと考えて考えて、似顔絵を贈ろうって思ったけど、間に合うでしょうか…?とお問い合わせいただいた事もありました。

 

きっと、死を目の前に突き付けられた時には、ただ「物」を贈るのではなく、今までの想いや、みんなで笑顔になれるような思い出を贈りたくなるのだと思います。

 

そんな最後のプレゼントに似顔絵を選んでくださるということが、そのプレゼントの重みも感じつつも、本当にありがたいことだなぁと。

似顔絵で、誰かの残された時間を温かなものにできたなら、こんなに嬉しいことはありません。

 

かくいう私は、金婚式の似顔絵を描くことも、渡すこともできませんでした。

ありがとうごめんねもうまく伝えることができませんでした。

痛がる背中をさすってあげることしかできなかった。

 

これから先、金婚式って聞くとこのことを思い出してしまうような気がしています。

そして、後悔したり、悲しくなったりするんだろうなと。

 

私も前述のお客さまのように、ああ、そういえば最後のプレゼントは似顔絵だったな。

あの時は喜んでくれて良かったなって思いたかった。

 

だからこそ、出来る人には「まぁいいか!」と思わずに、後悔しないように、「おめでとう」とか「ありがとう」とか「ごめんね」伝えられる時に伝えてほしい!強く思います。

 

来年でもいいか!は、もしかしたら叶わないかもしれないから。

 

来年があれば、来年も伝えればいいだけ。

おめでとうやありがとうは、何回でも嬉しいものだと思うので。

 

よく後悔先に立たずって言いますけど、アレ、本当です。

 

私はもう後悔したくない。

ということで、先日、母の誕生日に似顔絵を描いてプレゼントしてみました!

 

実際描いてみると、似顔絵って…すごく難しい…

にがおえ市場の作家さんたち、ホントすごいな…と改めて思いながら夜な夜な描いてました
(自分のテイストの絵にしながら似せていくとか、神業としか思えない…!

 

とはいえ、私の場合はメインが母の生まれ育った実家だったりするんですけどね(笑)

もうすぐ無くなってしまうその家のことを、さみしく思っているようだったので。

 

母の思い入れの強い、昔住んでいた実家と、まだ小さかった頃の私たちと母。

懐かしい風景を見て母も喜んでくれたので、プレゼントして良かった!と思っています

なぜか、一番泣きそうだったのは姉でしたけど(笑)

 

やっぱり似顔絵って人の心を動かす力があるんだなって、目の当たりにして改めて実感しました。

 

伝えたいことは、伝えられるうちに。

どれが最後のプレゼントになっても後悔しないように。

 

こういう事って、経験してみないとなかなか実感できないものではありますが、そういうものなんだな…と、少しでも心に留めておいていただければ嬉しいです

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